書道教室 一般社団法人日本書法院

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ひとことの書き方

  「贈る」という行為が、ともすると、単に「物を送る」「金品を渡す」という形式的で無感動な行為になりがちな今日です。年賀状や暑中見舞なども、出せばよいという形式的で義務的な印刷物と感じられる場合が少なくありません。

  社会は急速に変化しています。たとえばコンピューターなどの、目に見えない部分での高度な変化が、人間の思考や行動、対人関係にまで大きな影響を与え、経験や実績、対話などの価値評価が質的に変わろうとしています。そこでは当然のように、上下関係や人間関係も変化し、また時には混乱し、その結果、尊敬、感謝、優しさ、思いやりといった人間として、また人間関係のうえで大切にされてきたものにも変化が出ています。

  殺伐とした事件の続発や離婚の急増などとの因果関係はともかく、人間が育んできたこれらの知恵を、現代という社会に照らして見直してみるのも、人間の知恵でしょう。

  本書は、人間社会の高度な変化の中で見失いがちな、「心を込めて」とか「心から感謝して」といった人間らしい優しさやあたたかさ、感謝のこころを、人間が成長し、生きていく上で大切なものと位置づけ、家族を中心とした身近な人びとの中で見直そうとしています。そして、ちょっとした心遣いで心豊かな人間の社会を、という願いを、この一冊に託しています。

  また、書かれた文字には、その人の人間性が表現されることから、ことばの内容を美しく、正しく表現する努力が人間性を向上させ、美しいものに対する感性を涵養するものであることを知って頂きたい。書くということの意義を改めて見直せる内容にもなっていれば、誠に幸せに存じます。(本体1,100円)

成人を迎えた子供に

母の日に子供から

夫から妻へ